私も法学部で学んだ経験がありますが、行政書士試験に挑むとき「大学で学んだ知識はどこまで通用するのか」と不安になりました。確かに、法律の基礎知識や専門用語に慣れている点は大きな強みです。
しかし、試験にそのまま直結するかと言えば、そう簡単ではありません。ここでは、法学部出身者が試験に挑むうえで必要な勉強時間の目安や注意点をまとめます。
大学の講義と試験勉強は別物
法学部では、法の歴史や学説など理論的な内容を学ぶことが多いです。ところが行政書士試験では、条文や判例といった実務的な知識が問われます。例えば大学では「民法の判例の背景」を深く掘り下げますが、試験では「条文の正誤」を素早く判断する力が必要です。そのため、法学部出身でも試験に合わせた学習に切り替える勉強時間は欠かせません。
民法と行政法以外の科目もカバーが必要
試験では民法や行政法だけでなく、憲法や商法、会社法、さらには政治や経済、IT分野の知識まで幅広く出題されます。私自身も商法には触れる機会が少なかったため、完全にゼロからの学習でした。特に一般知識科目は軽視すると危険で、基準点を下回れば他の科目が満点でも不合格になります。ですので、法学部出身であってもバランスよく勉強時間を割り当てることが大切です。
最新の法改正に対応する必要がある
大学で学んだ内容がそのまま使えるとは限りません。例えば民法は令和2年に大きく改正されました。このような最新情報に対応しないと、知識が古くて得点できない可能性があります。独学で改正点を追うのは大変なので、私は予備校の講義や公式教材を活用しました。法学部出身だからこそ、古い知識に頼らずアップデートが必要だと痛感しました。
法学部出身が有利なポイント
法律用語に慣れている点は確実に強みです。例えば「債権」「物権」といった言葉は、初学者ならつまずきやすいですが、法学部出身者はスムーズに理解できます。さらに、大学で培った法的思考力は記述式問題で役立ちます。与えられた事例を整理し、どの法律を使うか考える力は簡単に身につくものではありません。また、民法や行政法の基礎をすでに学んでいるため、他の受験者より効率的に学習を進められるのも大きな利点です。
陥りがちな落とし穴
一番の落とし穴は「自分は法律を知っているから大丈夫」と油断してしまうことです。私も最初はその気持ちが強く、過去問演習を後回しにして失敗しました。また、大学の学習は学術的な内容に偏りがちで、試験の出題傾向とはズレることがあります。さらに、法律科目ばかりに集中して一般知識を軽視すると、足切りで不合格になる危険があります。
法学部出身者向け行政書士試験の勉強法と意識すべきポイント
勉強法1:民法・行政法は過去問を中心に解く
私は法学部で民法や行政法を学びましたが、行政書士試験では基礎を一からやり直す必要はありません。むしろ、まず過去問を解くことを強くおすすめします。例えば、過去10年分を繰り返すだけで、試験特有の出題形式やよく狙われる論点が見えてきます。間違えた箇所だけテキストに戻って確認すれば、時間のロスを大幅に減らせます。
勉強法2:商法や一般知識に十分な時間を割く
私は学生時代に商法や会社法を深く勉強しませんでした。そのため、これらはほぼゼロから学習しました。特に一般知識科目は出題範囲が広く、政治や経済、ITリテラシー、個人情報保護法まで幅広く問われます。予備校のテキストや問題集を使い、短時間で効率よく知識を固めるのがおすすめです。例えば新聞の時事欄を毎日読むだけでも、一般知識対策に直結します。
勉強法3:法改正情報は予備校講座で補強
どんなに法学部で知識を積んでも、法改正に対応できなければ点数は取れません。令和2年の民法改正は大きな例です。私は独学で追うのが不安だったので、予備校の法改正講座を利用しました。短期間で要点を押さえられるので、試験直前でも安心できます。最新の情報は公式サイトや予備校の資料で確認しておくと確実です。
意識1:暗記ではなく理解を重視する
行政書士試験は条文や判例を丸暗記しても合格できません。例えば「なぜこの判例が生まれたのか」を理解することで、応用問題に対応できます。私は勉強中、必ず「なぜ?」と自分に問いかけていました。この習慣が記述式問題でも大きな力になります。
意識2:記述式問題は徹底的に練習する
記述式問題は配点が大きく、合否を左右します。法学部出身なら文章を書くことに慣れている方も多いと思いますが、油断は禁物です。行政書士試験には独自の採点基準があります。私は過去問を繰り返し、予備校の模範解答と自分の解答を比較して修正を重ねました。こうした練習で、採点者に伝わる答え方が身につきます。
意識3:学習計画を立てて進捗を管理する
私は勉強を始めたとき、計画を立てずに進めて失敗しました。結局、特定の科目に時間をかけすぎてしまったのです。具体的に「1月までに民法を仕上げる」「2月から一般知識を始める」といったスケジュールを作ることが重要です。進捗をチェックするだけで、勉強の偏りを防げます。
よくある質問
Q1. 法学部出身なら勉強時間はどのくらい必要?
A1. 非法学部出身者は800〜1,000時間が目安ですが、法学部出身者は500〜700時間程度で合格できる可能性があります。ただし、基礎の定着度や勉強の効率によって差があります。私の周りでも、500時間で合格した人もいれば、1,000時間かけた人もいました。
Q2. 法学部に通っていないと合格は難しい?
A2. 全くそんなことはありません。行政書士試験は学歴不問です。実際、非法律系出身の合格者は多数います。予備校講座や市販テキストを上手に使えば、法学部出身でなくても十分に合格可能です。
Q3. 法学部出身でも予備校に通うべき?
A3. 独学でも合格できますが、私は予備校を利用して効率が上がりました。特に法改正対策や記述式問題は独学だと不安が残ります。短期講座や模試だけでも利用すると安心感があります。
まとめ
法学部出身者にとって、行政書士試験は知識を活かせる絶好の資格です。ただし、その強みに過信すると落とし穴にはまります。過去問を軸に、商法や一般知識にも十分な時間を割き、最新の法改正情報を取り入れることが重要です。
必要な勉強時間は500〜700時間が目安ですが、これは効率よく学習できた場合に限られます。私は計画を立て、過去問演習と情報収集を徹底したことで、学習がスムーズに進みました。
あなたの法律知識は必ず武器になります。自信を持って計画的に取り組めば、合格は決して遠くありません。