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30代開業行政書士が、5,000万円の損失から学んだ3つの教訓について徹底解説

目次

はじめに:成功の反対は「何もしないこと」

失敗を恐れて何もしなければ、そこから大きな発展というものはないんですよ。失敗したくない、損をしたくない。そうやって殻に閉じこもって守りに入っていれば、確かに傷つくことはないかもしれません。でも、そこには成長はないんです。成功の反対は「失敗すること」ではなくて、「何もしないこと」だからです。

皆さん、こんにちは。行政書士の古川輝明です。今回は、皆様から大変よくリクエストをいただく「今までの失敗談」を、少しずつ暴露していきたいと思います。

僕は2011年に行政書士として開業したので、開業から10年、11年目になるところです。いつも動画で色々とお話ししていますが、最初の頃の僕は、本当に慎重さが足りませんでした。エネルギー量は高いという自負があり、どんどんリスクを取って、「とにかく成功したい、卓越したい、活躍したい」という思いだけで、ひたすら突っ走ってきたんです。

慎重さの欠如が招いた「泥沼への挑戦」

ですから、色々なことに挑戦してきた一方で、慎重さが足りないがためにリスクヘッジや事前の調査をしっかりやることもありませんでした。「どうやらこれがいいらしいぞ、よしやってみよう」「そうなのか、よし行こう」という具合に、どんどん手を出して挑戦していったんですよね。

その結果、ありがたいことにかなり速いスピードで売上は上がっていったのですが、その分、実はかなりの失敗もしているんです。「本当にやばいぞ、このままだと資金繰りがつかなくて潰れるぞ」というような状態も何度もありました。だけど、僕には高いエネルギーと、「こうなりたいんだ」という強い願望があったので、そうした問題もクリアして、失敗の中から成功を掴み取っていくことができました。結果としては良かったんです。

結果としては良かったのですが、やはりこれをご視聴いただいている皆さんには、余計な苦労はしてもらいたいたくないですし、避けられる失敗は避けてもらいたいというのが正直な思いです。僕はどちらかというと昔から鈍感で、普段から怒ることもなければ傷つくこともほとんどありません。悩むことも困ることもあまりないんです。僕自身はものすごく運が良くて恵まれていると思っているのですが、僕のことをよく知っている人からは、「よくそんな目に遭って平気でいられるね」「俺だったら絶対に耐えられないよ」と言われるんです。ですから、もし僕じゃなかったら、多くの人はかなり傷つくだろうし、辛い思いをするだろうなと感じます。僕の失敗談をお伝えすることで、避けられる失敗をぜひ避けてもらいたいと思います。

数千万円の損失:テレアポから始まったWebマーケティングの罠

数ある失敗の中で、今日はかなりヘビーな、大打撃を食らった話をしたいと思います。 僕はかなりアナログな人間で、実際のところ開業から10年間、いわゆる「Webマーケティング」といわれることを全然やってこなかったんです。本当にアナログな人脈や、泥臭く人と人との関わりを大事にしてきました。「お客様のお役に立って、そこからご紹介をいただく」「1回の取引で一生涯の協力者になってもらえるように、感動を提供する」といった、1回1回を大切にする極めてアナログなやり方です。

それでも十分やっていけましたが、今はAIや5G通信などテクノロジーが発達し、士業の業界も「Webでの情報発信や、Web経由の顧客獲得が主流になる」と言われていますよね。それは僕も賛成ですし、Webの重要性は理解していました。そこで、開業4年目くらいの時に「Webに取り組んでいこうじゃないか」と手を出すことにしたわけです。

しかし、当時の僕はWebに関する知識も人脈も全くありませんでした。そんな時、Web制作会社兼コンサルティング会社から事務所に営業電話があったんです。いつもなら営業電話など一切聞きませんが、たまたまアンテナを張っていた時期だったので、「少し話を聞いてみましょうか」と会ってみることにしました。

そこで聞いたWebの話に、知識のなかった僕は「こんな時代なんだ、すごいな」と感銘を受けてしまいました。「もし僕が営業活動を止めても、Webが存在し続ければ自動的にお客様から問い合わせが来て、仕事が回るようになるのではないか」という幻想を抱いてしまったんです。

「オウンドメディア構築」という名の甘い誘惑

特に提案されたのが「コンテンツマーケティング」の重要性で、「オウンドメディアを作りましょう」という話でした。手法自体は、自分の強みを打ち出し、SEOの観点からキーワードを散りばめた記事をたくさん作るという正しいものです。しかし、記事の書き方もホームページの作り方も分からない僕は、すべてを丸投げしてしまいました。

経営者として本当に愚かで失格だったのですが、相見積もりを取ることもなく、一見のテレアポの会社を信頼して、過大な期待をして契約してしまったんです。複数年契約の縛りがありましたが、それも「当たり前ですよ、こういうものです」と言われ、「あ、そうなのか」と納得してしまいました。

「まずは記事を500から600、あるいは1,000記事ほど積み上げていかないと効果は出ない」と言われましたが、記事を書くのは大変です。すると「ライターがいるのでこちらで代行します。先生は監修だけでいいですよ」と提案されました。当時の単価は1記事2万5千円。それにLP(ランディングページ)作成やリスティング広告の運用なども含め、毎月の支払いは広告費とライター代で120万円を超えていました。

損切りができず、泥沼にハマる2年間

「120万払っても、それ以上に売上が立つならいいじゃないか」と思って始めましたが、なかなか成果が出ません。3ヶ月で360万円払っても問い合わせは来ない。業者に聞くと、「社長、少なくとも半年から1年は様子を見ないと成果は出ませんよ」と言われ、「そういうものか」と続けてしまいました。

月120万円なら、12ヶ月で1,440万円です。しかし1年経っても問い合わせは全くない。流石に「改善しなきゃいけないよね」という話になりますが、提案された改善案は「また別料金です」と言われるんです。既に大金を払っているのに、追加料金か……。ここで「損切り」をする選択もありましたが、当時の僕は未熟でそれができず、提案を受けるたびに追加課金を繰り返してしまいました。そのまま2年が経過し、総額は2,880万円。かなりの金額ですが、案件は1件も取れませんでした。

幸い、従来のアナログな営業活動で売上は十分に立っていたので、倒産することはありませんでしたが、赤字を垂れ流している状態です。いよいよ解約を検討しようと切り出すと、また追加提案が来るんです。「本来は何百万円かかる追加施策ですが、今の基本契約の期間を延長させていただければ、追加料金をグッと下げます」という提案でした。僕は本当に迂闊で、「それで負けを取り戻せるなら」と、さらにドツボにハマって延長してしまったんです。

職業倫理なき業者との解約トラブル

2年経った時点で解約できず、さらに1年、毎月120万円を払い続けることになりました。「今度こそ改善して成果を出します」という言葉を信じましたが、案の定、3年経っても成果は出ませんでした。

「これ以上追加料金は出さない、今の料金内で改善してくれ」と言った途端、今度は改善案が出てこなくなりました。「もういい、解約してくれ」となれば、相手はこう言ってきました。「まだ期間が残っているので解約はできません。もし解約するなら、残りの期間分の料金を一括で支払ってください」。

流石に僕も「それはないんじゃないか」と思いました。契約がそうなっていたとしても、信頼関係が完全に破壊されているこの状態で、未経過分の料金を先に払えと言ってくる。世の中にはこういう企業があるんだなと、正直驚きました。担当者はすごく感じの良い人だったので、その人柄を信用してしまっていたんです。

最終的にどうなったかは詳しく言えませんが、弊社の顧問弁護士と相談しながら対応し、解決しました。結局、4,000万円後半から5,000万円近くをWebに投資して、直接的な契約は1件も取れませんでした。僕自身の甘さが招いた、しご5,000万円の損失。これが僕の大きな失敗経験です。

失敗から学んだ「3つの教訓」

皆さんがここまで大きな失敗をすることはないかもしれませんが、同じような失敗はしてほしくありません。僕の経験を教訓として覚えておいてください。

教訓1:テレアポ営業を安易に信用しない Webマーケティングを推奨している会社が、自らテレアポ(電話営業)という極めてアナログな手法で営業してきている時点で、今思えばおかしいんです。テレアポでの一見さんは、詳しく調べずに契約してはいけません。先輩や仲間の行政書士に相談し、評判の良い業者を選びましょう。

教訓2:経営上必要なスキルは「丸投げ」せず勉強する 当時の僕はWebの知識が全くなく、すべてを丸投げしました。それでは相手が何をしているのか、あるいはやっていないのか、判断ができません。判断できないものに大金を出すのは自爆行為です。経営者として、Webマーケティングやライティングの最低限の知識は必要です。僕はこれ以来、新しい分野を勉強する時は、Amazonでその分野の本を10冊以上買って読むようにしています。

教訓3:契約内容を完全に理解する これは法律家としてあるまじき行為ですが、内容をよく理解せずに契約してはいけません。当たり前のことですが、当時の僕は調子に乗っていた、あるいは天狗になっていた部分があったんだと思います。仕事が順調で、世の中を甘く見ていたんですね。

慢心を戒め、挑戦を続けてほしい

売上を立てるだけなら、きちんとしたマーケティングを行えばそれほど難しくはありません。しかし、売上が上がった時こそ、僕のように慢心したり調子に乗ったりしないように気をつけてください。

SNSなどで士業をカモにするような話がありますが、これは独立当初だけでなく、経営者として世に出ればずっとつきまといます。特にお金を持ち始めた「脇の甘い人」が一番狙われます。「もっと売上が伸びますよ」という甘い話に、安易に投資してはいけません。「勝って兜の緒を締めよ」です。

僕は経営者として失格だったと猛烈に反省していますが、同時にすべては「授業料」だったとも思っています。あの経験があったから今がある。誰も恨んでいませんし、怒りもありません。「いい勉強をした、次は気をつけよう」と、今は前向きに捉えています。

最後になりますが、失敗を恐れて何もしなければ発展はありません。守りに入れば傷つかないかもしれませんが、成長もありません。成功の反対は何もしないことです。ですから、失敗を恐れずに挑戦してほしい。

ただし、挑戦する前には最大限の自己分析、市場分析、そしてリスクヘッジを行ってください。致命傷を負わないよう、「石橋を叩いて渡る」くらい慎重でありながら、かつ「ちゃんと渡りきる」勇気を持ってほしいんです。石橋を叩くだけで渡らないのは、挑戦ではありません。

皆様が僕のような愚かな失敗をせず、避けられる失敗を避けて活躍されることを心から願っています。

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