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行政書士の「実務経験」という大きな悩み

今日のテーマというか話題はですね、よくある質問で「行政書士は開業する時に、実務経験を積む場所がない」ということが、結構大きな問題なんです。他のいわゆる士業さん、例えば税理士さんや社労士さん、弁護士さん、司法書士さんなどは、大体どこかの事務所で3年から5年ほど働いて経験を積んでから開業するという流れがほとんどなんです。私自身も、ご存知の方も多いと思うんですけど、20代前半の大学生の頃から行政書士事務所でアルバイトとして働いていたので、経験を積んでからの開業という形でした。

目次

40代・50代からの開業と求人の少なさ

やっぱり行政書士で開業する人は、どうですかね、40代とか50代の先生が多いと思うんですよね。それで、40代や50代の先生が将来の独立を目標・目的にした上で、「実務経験だけ学ばせてください」ということで求人に応募されてきたり、うちにも相談に来られたりするんです。

ですが、やはり雇う側からすると「長くいてほしい」という思いがあります。本当に1、2年で辞めるつもりだという動機だと、なかなか採用、就職というのは難しい部分もありますし、そもそも求人自体が少ないので、実務経験を積むのは非常に難しいんですよね。

じゃあ、どうすればいいのかというと、皆さん大体、色々な民間の実務講座を受けたり、うちもやっていますけど、大手予備校などの講座も利用したりしていると思います。いわゆる机上の勉強、座学においてはそれで十分だと思うんですけど、実務経験というのは、どうしても実践でやってこそ覚える部分があります。例えば、10時間座学をやるよりも、1件の実際の業務をこなす方が、はるかにもう、これは比べものになりません。100倍、200倍と言ってもいいほどの実務経験がつくので、やっぱり皆さん「1件仕事をしたい」と思うはずなんですよ。

初めての業務をどうこなすか

これには方法が1つだけあって、私も補助者として10何年ほどやっていましたが、その経験の中でも、勤めていた事務所の私のボスが「やったことがない業務」というのも、やっぱりたくさん来るんです。実は、そのほとんどは私が任されてやっていて、ボスは経営に専念するという感じでやっていました。

では、初めてやる業務をどうこなしたかというと、もちろんまずは実務書をAmazonで買ったり、当時は今ほど実務講座はなかったのですが、セミナーなどがあれば有料・無料に限らず参加しました。その上で、ある程度の最低限の知識をつけて、先に仕事を取るということが大事なんですよね。

インターネットで取る、ウェブ広告で取る、紹介で入ってくるなど、色々なケースがあると思いますが、仕事が入ってきた時に「その業務を自分一人ではできない」と思ったら、これは簡単な話で、できる人にやってもらえばいいんです。その業務に特化した、得意な先生というのは、同じ支部や同期に必ずいます。その先生に頼めばいいんですね。「この業務はちょっとやったことがないのですが、先生にお願いしたくて。ただ、私も実務を積みたい、覚えたいので、横に付かせてもらうような形で勉強させてもらってもいいですか?」とお願いするんです。

報酬の扱いと依頼者への説明

その時の報酬は、もちろん教えていただくわけですから、こちらはゼロでもいい。ただ、結構優しい先生や先輩が多いので、「いやいや、いいですよ。折半でいいですよ」とか、「6対4でいいですよ、先生も受け取ってください」と言ってくれる先輩がほとんどなんです。もちろんそこに甘えるというのも一つだとは思いますが、こちらのスタンスとしては、基本的には報酬の全額を先生にお渡しするという形を取ることですね。

もちろん、依頼者の方にはご了承いただかないといけません。ちゃんと説明して、「この業務については経験不足な面があるため、経験豊富な先生と一緒に共同受任という形で進めさせていただきますが、よろしいでしょうか?」ということを確認さえすれば、依頼者の方は、自分の依頼がちゃんと遂行されれば問題ありません。「2人でやるから報酬が上がるんですか?」と聞かれることもありますが、「いいえ、1人でやっても2人でやっても報酬は一緒ですよ」とちゃんと説明すれば、ほとんど嫌がられることはありません。ぜひ、こういう形でやってみてください。

私自身の実務経験の積み方

私も本当に、そういう形で学びました。例えば、初めてやった業務で帰化申請を初めて手がけたり、入管業務を初めてやったり。自動車事故の後遺障害の認定申請なども最初は難しくて分からなかったので、できる先生に「仕事があるんです」ということでお願いして、報酬を全額お渡しして、1件、2件とお手伝いする中で覚えさせてもらいました。そうやって覚えたんですよ。

ですから、実務経験というのはこのように積んでいけば全然問題ありません。要は、自分に仕事を取る力があるかどうか、それだけなんです。皆さんも、実務をおろそかにしていいという意味ではなく、仕事を取るという能力、営業力や集客力、ウェブ広告の知識、SNSマーケティング、あるいはアナログ営業や人脈営業をどうすればいいかというところさえ学んでしまえば、実務経験は自ずとついてきます。そういった形で実務経験を学んでほしいなと思います。

私が今までやってきた業務は、過去の動画を見てもらうと分かりますが、本当に多岐にわたりますよね。40種類、50種類くらいやっているかなと思います。もちろん、全部最初は初めてなわけですよ。その中で、どうしても難しいものは共同受任をすれば覚えることができます。

許認可の基本「人・物・金」

もう一つ、ある程度の許認可の数をこなしていくと、例えば建設業などをたくさんやっていると、許認可というのは大体基本は同じだということが分かります。だから応用が利くんですね。やったことがない許認可であっても、要件は大体「人・物・金」なんです。財産要件、人的要件、そして営業所の広さなどの物の要件。この「人・物・金」が基本になっているので、その部分をしっかり押さえていれば、初めての業務でも焦らずにできるようになるかなと思います。

得意な先輩を見つけるコツ

最後に、「じゃあ、その得意な先輩はどうやって見つけたらいいんですか?」という質問もたまにありますが、新人のうちは、あまり知り合いができないかもしれません。でも、開業した時に必ず挨拶に行くのが支部長さんです。支部長さんのところには、必ず開業の挨拶に行くようになっていると思います。

大阪会などは今どうなっているか分かりませんが、以前は看板を支部長さんのところにもらいに行くというしきたりになっていました。そうして支部長さんと顔を合わせる機会が必ず設けられているので、そこで名刺交換をしますよね。ですから、支部長さんとお知り合いになれますので、支部長さんにご連絡すればいいんです。「ちょっとこういう業務が入ったのですが、先生にお願いすることはできますか?」と。支部長さんが対応できるのであれば「じゃあ、うちでやらせてもらうよ」と言ってくれますし、支部長さんが得意でない業務なら、支部長さんは多くの会員を知っていますから、「あの人が得意だったと思うから声をかけてあげるよ」と、絶対にお世話をしてくれるはずです。そういった形で先輩を頼るのも一つの手ではないかと思います。

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